研究課題名:人物像に応じた音声文法
研究種別:基盤研究(A)
研究期間:平成19年度−22年度
研究代表者:定延利之(神戸大学大学院国際文化学研究科教授)
課題番号:19202013
本研究は平成18年度までの科研「日本語・英語・中国語の対照に基づく、日本語の音声言語の教育に役立つ基礎資料の作成」をさらに拡大・発展させるもので、その研究が成果として約束している「英語・中国語など言語対照をふまえた日本語『音声言語』教育の基礎資料」を引き継ぎ、その価値を次の形で格段に高めるものである:基礎資料を通して日本語学習者が「自分はどんな人物として日本語社会に参入しようとするのか」を選べるようにする。
申請者らは「日本語話者はどのような態度や感情で、どのようにしゃべるのか?」という問題を研究し、情報処理や教育への応用を試みてきた。その中で浮上してきたのが、『人物像』という新たな問題意識である。「どのような態度や感情で、どのような音声を発するか?」という問題は、話し手の『人物像』を考慮に入れて追求すれば格段に大きな成果があがる。日本語学習者や機械が、本当に日本語を自然にしゃべるとは、『大人らしく/子供らしく/権威的専門家らしくしゃべる』といったこと、つまり『らしくしゃべる』ということであり、それにはモデルとなる何らかの『人物像』が必要である。現在進行中の基礎資料作りプロジェクトに、『人物像』の考えを取り入れて、基礎資料の改善をはかりたい。
【研究経費】
平成19年度 11,830千円
平成20年度 11,520千円(申請額)
平成21年度 12,220千円(申請額)
平成22年度 11,662千円(申請額)