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民間話芸データ(わたしのちょっと面白い話)

「スキル」という概念は、言語教育とは切り離せないことは明らかですが、文法理論にはほとんど組み込まれていません。
言語教育に持ち出される「スキル」にしても、言語学習者に対しては適用される一方で、当該言語の母語話者には適用されず、母語話者はすべて同等に完全に熟達したスキルの持ち主であるとみなすのであれば、その場合の「スキル」が現実に十分に対応したものになっているのかどうか、検討の余地があるでしょう。

スキルという概念を組み込まない文法理論は最終的には破綻するとはマーク・デュリーの言葉ですが、スキル・サイエンスが活発化している現在、一度、「しゃべりがうまい~ヘタ」ということがどういうことなのか、つまり話芸を、部分的にせよ文法の問題として考えてみる必要があると思います。

「話芸」というと落語や講談のような伝統話芸がよく知られ、記録されていますが、現代の話芸は、テレビ番組『すべらない話』などでプロの話芸が人気を博する一方で、民間話芸にはほとんど調査の目が向けられていません。

そこでこの研究では、現代日本語社会の民間話芸を調査するために、神戸大学メディア文化研究センターと共同で「わたしのちょっと面白い話コンテスト」をおこない、民間話芸の音声映像データを収録し、字幕を付け、インターネット上で公開しています。

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